横丁の名探偵

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番組名　　たくろうの気ままな世界
放送局　　ＴＢＳラジオ
放送日時　１９７３年２月２４日２１：３０〜２２：００

拓郎＿拓郎の気ままな世界その２０回。新六文銭ラジオコンサートその２です。

新六文銭「比叡おろしの唄」

拓郎というわけで今週は突然番組がぱっという時に何言っていいか忘れまして、拓郎の気ままな世界その２０回！　突然気がつきましてね、えーしらけましたけども。今週も先週に引き続きまして、六文銭のラジオコンサート２回目ですね、お送りしたいと思うんですが、スタジオは小室さんです、どうも。
小室はい、どうも今晩は。
拓郎スタジオは小室さんですって、
小室ははははは。
拓郎スタジオが小室さんみたいですけどね。気持ち悪いですけどもね。
小室こちらスタジオどうぞ。
拓郎今日は六文銭ラジオコンサートその２回目でして、先週ですね、からっ風のブルースとか、誰かの日記とか、それから１２階建てのバスがやってくるとかいろいろ聴きましたけども、今週も新しい曲をですね、２、３聴いてみようと思うんですけども、まず一曲聴きましょうか雰囲気作りのために。
小室聴きますかやっぱり。
拓郎やっぱり。言っちゃいかんよ、君そういうこと。自信を持ってかなきゃいかんよ君。２月２８日が待ってますからね。もう４日後ですね。大阪のみなさん、もう首を長くしてですね、待っていることでしょう、六文銭を。
小室大丈夫です。２時間分しっかりと。
拓郎２時間分ばっちりやりますからね。どうぞご期待くださいね。２月２８日フェスティバルホールですね。いろいろ宣伝してますね。なにしろですね１曲目聴きましょうか。これは小室さんが歌いますね。

新六文銭「そんな時がある」
コマーシャル

拓郎今日は１曲目はですね、明るくなんとなく、わけのわからない歌ですね、この歌しかし。
小室詞はね、いいんですけどね、なんか曲がね。
拓郎へなへなしなさんな、あなた。何を言っとるのですか。
小室だけどね、しかしあの先週ね、ぼくは柳田ヒロ、チト河内、後藤次利という名前を挙げましたけどもね、彼らメンバーについてね、まだなんにも言ってないんですが、ぼくはだいたい基本的に今のところスタジオでね、リハーサルする時だけしか会ってないわけ。普通のままじゃ普通で別れているわけだけれども、あの３人は今のところ六文銭が始まるまでね、拓郎のバックバンドとしてもね、やってるわけでね。そういう意味では寝食を共にしているというかね。
拓郎そうですね。食は……寝（しん）は共にしたら気持ち悪いですけど、食は共にしてます。
小室食は共にしている。寝は隣の部屋で。
拓郎寝をいっしょにするとたいへんです
小室紹介してちょうだい。
拓郎柳田ヒロはどういう人間かというと、まあ一般的に言うと植木屋みたいなものですね、車引きというかね。非常にパッチみたいなズボン穿いて、あいつ体重がね５０キロちょっとしかないの。それでね、穿いてる靴がね、かかとがね、２０センチ以上あるのかな。でね、その靴脱ぐと身長がほとんどなくなりますね、彼の場合。
小室がさっと。
拓郎ほとんど見えない。だからどこで何やってるか。ぐしゃぐしゃですけどね。このごろねステージで時々喋らせるんです。ぐしゃぐしゃおかしくてね　非常になんとういうかね、朝から晩まで喋ってる男でね、しゃべりっぱなし。
小室うるさいね、あいつ。
拓郎のべつ幕なし喋って。それでだから自分で言ってますよ、夜はぐっすり寝れるって。これは本当に。
小室楽器は何、楽器は担当は。
拓郎担当の楽器はピアノとかね、ハモンドとかエレキチェンバロとか、いろんなそういったものキーボードやりますけどね、まあとにかく名物ですね、
小室うるさいね。
拓郎六文銭の。
小室たいへんうるさい。
拓郎これから寝食を共にするんです、小室さんも。
小室うわー。
拓郎ぼくは慣れたからいいようなもののね、初めての人はなかなか慣れないから。それからドラムがチト河内ですね、これはねハプニングス・フォーのね、クニ河内さん、前ハプニングス・フォーというグループがありましてね、クニ河内さん、今、透明人間がなれたよ♪　という歌がありますね　今流行ってますけどね、この曲、クニ河内、この人のね、弟ですね、実弟になるわけですけれども、元ハプニングス・フォーでドラムスのチト河内さん。もう二人の子どもがいるんですね、そうは見えないですけれどもね。全然見えないですね。小室さんと同い歳じゃないですか。
小室あそこのおやじさん？
拓郎２９です。
小室ははー、子どもはしかし不幸だよね。
拓郎子どもにあのブランデー飲ませてね。ほいでね、そのミルク飲ませるあれにねブランデーが入ってたらしいんですね、なんの間違いか。子どもにミルク飲ませようと思って、飲ませたブランデーが入っているやつを子どもに。だんだん顔が赤くなってきてね、それでね、びっくりして病院に駆けつけたというね。親も親なら子も子だという感じですけどもね。実にですね、ユニークな人ですね。彼の場合、話する時に対等に話していると話が通じない。電話で話せば１分で済むことが目の前で一緒に話していると２０分か３０分かかる。非常に呂律が回らないというかね、何言っているか全然わからない。不思議な。ヒロとは正反対ですね。
小室反対ですね。
拓郎それからベースは後藤次利で、これは小坂忠のバックでホージョハーフというグループがありましてね、今解散してしまったみたいですけどもね、そこのベースで。このグループのなかで、六文銭の中で一番若いですね、はたちです。
小室うわー。
拓郎若いですね。それでねこの頃、ぼくのコンサートでもね、後藤君という声が凄いんですよ、黄色い声が。これでヒロが凄い怒ってね。俺の、俺の方がルックスがいいとかいってね、一生懸命ヒロと後藤がやり合ってますけどね。恐らく後藤君には勝てない。
小室勝てないですね。
拓郎ヒロはやっぱり喋り過ぎる。
小室喋り過ぎ。
拓郎ひどいこと言ってますね、いないから。でも練習の時はヒロさん、ヒロさんてね。一番うまいからしょうがないもんね。
小室立てちゃって。
拓郎立てちゃってね。いろいろ大変ですけどもね。六文銭のステージ楽しみですね。何が出てくるか。さてそれでは次の曲行きましょうか。これは長い曲ですね。
小室長い曲です。
拓郎小室さんの歌も最近長いですね。
小室時間で稼ごう。
拓郎時間で稼ごう。先週の二階建てのバスがやってくるというのも８分２０秒。今度４分１０秒。長いですね。聴きましょうか、橋。

新六文銭「橋」

小室センキューと言う……
拓郎しかしですね、あのこの曲のあのエンディング前に一瞬、あー！　なんか声が聞こえました。
小室聞こえてましたね、あれ誰ですかね。
拓郎ぼくですけどね、エンディングの合図をしたんですが迫力なんか入ってました。あー！
小室やったんですか。
拓郎やりましたけどね。しかしなんかこの曲もあれですね、実にその、あの橋渡れ渡れ♪　と言ってから長いですね。
小室長いですね。
拓郎あそこの前までは簡単に終ってしまって、その後がぐしゃーと長いですね、同じコードの進行で。最近はこういった傾向多いんですか、小室さん。
小室そうもう。
拓郎十二階建てのバスとか。
小室作曲の方がね、結局、
拓郎追いつかないというんですか。
小室というよりはね、出発（たびだち）あれはやっぱりね、まぐれだったという結論が出始めたもんですからね。
拓郎ありゃりゃ。
小室仕方がなく。時間でね、時間には誰にも負けたくない。
拓郎あー時間では。小室さんの曲最近なんとなく後半盛り上がりと言うのが多いですね、出発（たびだち）以来。
小室出発以来。
拓郎出発もさー今♪　を繰り返してばーっと乗って、結局グランプリで、今度は橋でわー、渡れ渡れ♪　十二階建てのバスが。全部後半は同じセリフの繰り返しですね。これでもって行こうという。
小室そうです。
拓郎新しい作曲法ですか。
小室そうです。これは今年流行るでしょう。
拓郎流行る？　こんなの流行るわけないですけどね。えーでもまあ盗作すればいいでしょう。
二人わははははは。
拓郎えーところでですね、今度の六文銭に関しては誰があの喋るんですかね、曲の紹介とかそういったことをやるんですかね。今まではぼくはぼくでやってきたし小室さんは小室さんでやってきて。いずれにしても小室さんかぼくであろうけれども。
小室そんな問題話したことないですね。
拓郎ないですね、うちは。
小室後４日に迫っていると言うのに。
拓郎どうしますか。
小室どうしよう。
拓郎大阪のリサイタルが後４日後ですけどね。
小室だから大阪の場合は仁鶴さんかなんか呼んできてね。
拓郎それはやばいでしょう。
小室やばいですかやっぱり。
拓郎それはやばいです。
小室そうするとどうしますか。
拓郎やっぱりあのレツゴー三匹と言うのがおりましてね、大阪では。三波晴夫でございます。これがね、最高にいいんですよ。渡辺美二（わたなべよしじ）、もう実に。長作でーすっていうねえ。最高に面白いですけどもね。
小室なんの話をしてるの。
拓郎関係ないですね。でもどうすんですか、一体。
小室どうしよう、だけど。
拓郎じゃんけんできめようか。
小室じゃんけん。一回ごとにじゃんけんすればいいじゃない。今度誰だ、ステージの上でさ。
拓郎時間がもったいない。そんなことばっかり考えてますね。ちょっとじゃんけんで決めましょうか、それでも。一応４日後のために。
二人じゃんけんぽん！
拓郎あっ、勝ちました。悪いですね。じゃ小室さんにやってもらいましょうか。それじゃみなさん、大阪のみなさん、どうもお待ちかねでした。２月２８日のリサイタルは小室さんが全部喋ります。
小室汚ねー。
拓郎そういうわけでですね、今度は次の曲に行こうと。ぼくが歌いますけどね。非常にブルースっぽいというか、格好いいですね、このアレンジ。
小室これやるのにあんまり時間がかからなかったですね。
拓郎これはだってね、あの曲がね、喋っているような歌ですからね。バックはぼくがフレーズを言いましたからね。こういう風に弾きなさいっよていう風に。
小室言ったっけ。
拓郎言いましたよ、覚えてないですか。あの時ちょうど小室さん、おしっこ行ってたの。　
小室あーほんと。
拓郎小室さんがおしっこしているあいだに、ぼくは、
小室アレンジちゃったわけ。
拓郎アレンジして。
小室しょんべんする間にアレンジしちゃった。
拓郎簡単、しょんべんアレンジ。もうね、ひにょうかいかん（？）で、最近。なんの話をしてますか。しかし　ほんとに頑張っていこうと思いますけどもね。これはなかなかぼくは気に入ってましてね、最近弾き語りでもやっているのですけどね。
小室いいですよね。
拓郎これはステージではもう一つ仕掛けがあるのですけどね、それはちょっと言えないですけど。２８日に来てもらうしかないです。ところで東京ではいつやるんですかね。
小室３月４日です。
拓郎３月４日ですか。名古屋はいつですか。
小室えー。
拓郎忘れましたね、早い話が。名古屋でもやりますけどね。それじゃぁ行きましょうか。制服。

新六文銭「制服」

拓郎えー制服と言う歌で、これは集団就職で女の子たちが出てきているのを見てて作ったとこういう感じの歌ですけどもね。
小室詞はどなたですか。
拓郎詞は岡本おさみです。
小室ほーほーほー。
拓郎最近また一杯来ましてね詞が。大変なんですよ、売込み作業があの人も。えーところでさて六文銭というのはこれでまあ一応ですね、１回、２回とお送りしたわけですが、ラジオコンサート。これからどういった活動していくかということですけどもね。主に小室さんとしてはどういう感じでもっていこうという気持ちがありますか。
小室まー　だから時間が。
拓郎あなた時間の事ばっかり言ってますね。
小室しかしね、あの先週今週やりましたけども、割と、あのなんというの幅広く、
拓郎そうそれは言えてますね、いろんな感じの。
小室いろんなのがありますね。
拓郎幅広すぎるんじゃないですか、でもなんか。
小室ほんとに。
拓郎そうですね、なんでもできますね。
小室なんでもできます。
拓郎それでもってギターも小室さんが弾いたり、エレキ弾いたり、ぼくが今生ギターを弾いたり。
小室エレキは難しい。
拓郎まあいい、時間、時間のことがあるから。時間の事ばっかり。六文銭は時間を気にしながらやるグループとかね、また週刊誌に書かれそうですけどね。
小室ほんとどうなるか皆目見当もつかない、まだどうなるのか。
拓郎なるほどね。
小室リサイタルを前にしてますけどね。
拓郎でもぼくはだいたい目安がつきましたけどね。
小室流石ですね。
拓郎軍兵衛目安箱っていうくらいでね。なん、全然面白くないですけど、だいたい目安はつきましたね。
小室そうですか。
拓郎うまくいきます。２８日フェスティバルホールは大成功ですね。
小室一人の欠席者もなく。
拓郎もう、欠席があったら大変ですよ、あなた。だから恐らく会場はね、溢れんばかりの熱気でね。そしてぼくは早く思うんですけど、六文銭のですね、後援会とですね、親衛隊を早く作ってもらいたいと全国の女の子たちにぼくは呼びかけております。

コマーシャル

拓郎なぜか気が合うおれたちと六文銭とこういう感じでですね、２週間に渡ってお送りしました六文線ラジオコンサート、みなさまの心に深くのこったことでありましょう２月２８日の大阪でのリサイタルを皮切りにどんどんと全国で行いますのでよろしくお願いしたいと思います。さて来週はですね、君のアレンジぼくのアレンジいろいろ聴いたら面白かんべ、とこういうのをやります。拓郎の気ままな世界　提供は富士重工さんでした。それではまた来週。

拓郎：吉田拓郎、小室：小室等