横丁の名探偵

トップ　＞　ラヂオの世界　＞　ミツヤフォークメイツ

番組名：ミツヤフォークメイツ
放送局：文化放送
放送日：１９７５年３月２０日、２１日

＜＜１９７５年３月２０日＞＞

小室＿今、咳払いをしておりますが、えー、冗談みたいなつもりで一応電話をしてみたんです。
厚子うーん。
小室そうしたらあんた、そんなに家庭の主婦と言うのは暇なもんかと思いますが。
佳子失礼
小室吉田佳子夫人、吉田、あっ、吉田佳子夫人じゃないよ、馬鹿だね。
佳子馬鹿だね、小室さん。
厚子吉田拓郎
小室夫人の吉田佳子さん。
佳子はい
厚子こんばんは。
佳子こんばんは。
小室どうもご無沙汰しております。
佳子こちらこそ。
小室どうもお元気でしたか。
佳子えー、元気です。
小室そうですか　はっはー、どうですか、最近は。
佳子最近？
小室はい。
佳子最近。
小室子どもはいくつになられました？
佳子一歳と三ヶ月になりまして。
厚子まー、可愛い時ね。
佳子そろそろ歩き始めてるの。
厚子あー、そうですか。
佳子で、今一番危ないでしょ。
小室何が危ないの。
佳子危ないってさ、何？
小室女だから。
佳子違う！　歩き始めたでしょ。だからあのー、いつ転ぶかもしれないしさ。どこ行っちゃうかわからないでしょ。だからね、一生懸命あとをついて回って。
小室どこ行っちゃうかわからないってたって、本人の、えっ？
佳子だからさ、危ないところへ。
厚子どこかすっとんでっちゃう。
小室見てないと勝手に、うーん。
厚子一番大変な時ですね。
小室それでどうしたの今日は、危ない時に。
佳子今日は置いてきたの。
小室そしたらどこ行っちゃうかわからないじゃない。
厚子今日は旦那様が見てらっしゃるとか。
佳子旦那様はいるかいないかわからないですけどね。
小室あら。
佳子今日はですね、実は見てもらっている人がいるわけ。
小室っている人がいるのね。簡単なことじゃない。悩むことじゃないじゃない。
佳子失礼しました。
小室怒るなよ。
厚子なんか喧嘩になりそうですね。
小室えー、なんか昔の六文銭時代のような雰囲気がしてまいりましたが、えー、六文銭時代に彼女は歌っておったのです。これは信じられないかもしれませんが。
厚子そんなことないわよ。とってもきれいない声よー。
佳子ほらー。
小室聴いてみる？
厚子うーん。
小室よし、えー、あっ、元の名前で言おうか。これね。
佳子うん、言って。
小室よす、ははは。四角佳子さんがお歌いになっております、この大空に捨ててしまおう。

六文銭「この大空に捨ててしまおう」

小室なるほど、なかなかね。
佳子なかなかね。
小室ええ、これはメモリアルという、
佳子そうです。
小室最後の六文銭の演奏ですね、
佳子ライブのね。
小室ライブで。
厚子どうですか、今聴いてみて。
佳子そうあらたまって聞かれるとねえ、なんと言っていいかわからない。
小室普段だとたいしたものよと言っているじゃない。
厚子そう言っているのいつも。ふふふふ。
佳子だけどあのそうね、なんと言っていいか。いい歌ね。
小室あははははは。
佳子この歌好きなのよ、すごく。だけどほら、この歌は結局最後の
小室はい。
佳子ライブをとった時にだけしか歌わなかったでしょ。
小室そうでした、そう言えばね。
佳子残念でした。もう一回歌いたかった。
小室もっと活躍したかった。
佳子そう。
小室後悔しているわけだ。結婚したことを。
佳子そう。もう、できればね、独身でいたかった。
小室はははははは。
厚子今ごろ聞いて……。
小室拓郎聞いてないかしら。そうですか。すると毎日、毎日の今の生活と言うのはですね、なんて言うんでしょ。まあ朝当然早く起きますね。
佳子いえ、そうもないですね、あのー、娘も宵っ張りでねー。
厚子あらー。
佳子夜寝るの遅いし。
小室すると朝はだいたい平均。
佳子朝そうですねえ。
厚子何時ごろなの。
佳子あたしはまあ早くて１０時、遅い時は１１時半でも１２時でもいいし。
小室ああ、そうですか。
佳子そうです。で子どもは割りとそのそれくらいまで寝ててくれているし、遅いからね。
小室ははは、当然拓郎なんかだって。
佳子もう昼ですよ。
小室ねえ。
佳子だからもう朝、朝起きたらもう午前中がないでしょ、一日が終るの早いこと。もう朝、朝とお昼。
小室朝ごはん食べたなぁと思うと日が暮れちゃう。
佳子そうそうそう、ほらもう晩御飯とこうなっちゃう。
小室うちと一緒ですね。
佳子一緒でしょう。いけません、こういう生活は。
小室なんかかなりいい加減な生活をしているようですね。
佳子まあ、一生懸命生きているつもりですけどね。
小室そうですか。
佳子はい。
小室そうすると最近のこの一番楽しいことってなんでしょう？
佳子楽しいことね。暖かくなってきたでしょ。それがね、あの一番楽しみなのは早く春が来ないかな。暖かくならないかな。
厚子お花がね。
佳子えー、って言うか、子どもができてからねえ、凄くそう思うようになったのですけどね。あのー、二度目ですけどね、春を迎えるのは。もう春が待ち遠しくってしょうがないの。うんほんとに。だってさ、あのそろそろね、木の芽がこう吹き出してきてお花がねえ、あのー、咲き始めるでしょう。それがね、なんかすっごいねぇ、あのなんと言うのかしら、いいのね、凄くいいの。なんか豊かな気持ちになってきてね。ああいいないいな。で、表に出たくなっちゃうでしょう。子どもはやっぱ表に出る方がいいし。
小室なるほど
佳子だから春がすごく待ち遠しいです。
厚子うわあいいなあ
小室はい、そういうことでですね。もう春もね、あのそんなこと言っててもね、もうすぐ終りますけどね。ですから夏の方に行ってみたいと思います。えー、お佳が歌ってました、六文銭の歌です。夏二人で。

六文銭「夏二人で」
コマーシャル

小室えー、今夜はそういうわけでなんか冗談みたいなことで言っていたらほんとに。
厚子すごいすごい。
小室吉田拓郎夫人の吉田佳子さんがこのスタジオにやって来てくれてまして、もうついでですから、あなた、明日も来なさい。
佳子そうですね、はい。
小室みなさん、明日も聞いてください。そんなところでこんやもおあいては
厚子中沢厚子と、
小室小室等。
厚子提供は……

＜＜１９７５年３月２１日＞＞

小室＿そういうわけでですね、昨日に引き続きですね。なんか本当にこの番組はもちろんゲストはそんなに多くはないんだけれども、その多くはないゲストの中では異色なですね。
厚子そうです。
小室この現役を退いた吉田拓郎夫人、えー、元六文銭の四角佳子さん　今夜も。
佳子こんばんは。
厚子こんばんは。
小室こりゃどうもおめかししまして。照れるなよ。やっぱりなんかそうなっちゃうの。
佳子やっぱりねえ、主婦ですし。なんと言っても。
小室本当はこんな所へ来ちゃいけないんじゃないかと。
佳子そう思ったりもしましたけど、でもやっぱり来てしまいました。
小室そうですか、結婚をしてですね、拓郎夫人となったんですが、結婚する前とね　した後ってのはどう違いました？
佳子まあ名前がねえ。
小室そりゃ名前は変わりますよ、あなた。
佳子そうですね、名前も変わった、そりゃまあ変わりましたけど、そうですね、例えば、例えばどんなこと？　だからなに？
小室つまりさあ、変わんないじゃない、なんにも。
佳子変わったわよそりゃあ、そうね、変わった、うーん。
小室例えば、厚子ちゃんはまだ結婚してないんですよ。
佳子あらほんと。
厚子やだ、わあ、そんな驚かないで。
佳子羨ましいわあ。
小室結婚をね、してない女性に結婚を勧めますか？
厚子どうでしょうか。
佳子あのねあの、焦らない方がいいんじゃないでしょうか。
厚子そうですよね、絶対に。
小室あなた、焦ったってこと？　ははははは。
佳子どさくさにまぎれて結婚したっていう風に思ったりも。
小室そうですか、拓郎が聞いていたらなんて言うだろう。えー、今夜もですね、えー、佳子さんに花を持たせましてですね、えー、また元六文銭、これはソロをとっておりますけどね、ぼくらも後ろでちょろっとバックコーラスを入れておりますが、ホワンポーエルの街。

六文銭「ホワンポーエルの街」

小室はい、ホワンポーエルの街を聴いてみましたけれども、なかなかねえ、魅力的な声をしてましたよ、あなた。
佳子そうでしょう。
小室本当に惜しいことをした。拓郎の奴がまあ本当にねー。
佳子ねー。
小室しかし、ねーじゃないでしょ、あなた。拓郎と言うのはですねえ、普段あのどうなんですか、うちにいて。
佳子うちにいるときはねえ、もう仕事のない時は、なにしろソファにべったりこう横になって。
小室最近太ってきてるし。
佳子テレビばっかり見てるんですよ。
小室テレビ。
佳子カチャカチャカチャ、あっち回しこっち回しね、朝起きてぱっと新聞のあのテレビの欄を見てね、今日はこれとこれを見て、これをカセットにとってとかって言っちゃってね。もうすごいテレビ好き。スポーツ番組が好きなのね。で、スポーツ番組とあとはそう映画ね、洋画。あと将棋とかね。
厚子将棋も。
佳子将棋は凝ってます。
小室将棋はぼくこの間勝ちました、拓郎に。
佳子そうですか。
小室はい、はいはい。ところでね、そのあれですね、いろいろこう結婚をする前とした後でですね、拘っておりますが、例えば結婚する前はね、とってもこの上品だったのにね。結婚をしてしまうとおならかなんか平気でするとかいうことあるでしょう。
佳子あるある。
小室そういう現象が拓郎の場合には。
佳子大ありですよ
小室例えば、だからあたし……そう、言ったら怒られるかしら。
小室いいじゃない。
厚子いいですよ。
佳子階段を上がりながら一段ずつぶっぶっぶってやっちゃったりね。
小室階段を上がりながら一段上がるごとに、ぶっ。二段目、ぶっ。三段目、ぶっ。
佳子こういう感じで。
小室機関銃ですね、ははー。
佳子それでね、お嫁に行くとね、あのＨな、あたしの場合ね、Ｈな話でもこう割りと平気でしちゃったりね、一緒に笑ったりね、そういう風になりますね。
小室それはあなた。
佳子あたしがね、そういうことはありますね。
小室ああそうですか。Ｈな話を割りとするんですか。
佳子だから例えばお酒を飲んでいる時とかそういう時はそういう話多いでしょ。そういう話は割りと楽しいでしょ。楽しいっていうか、みんなげらげら笑うじゃない。
小室楽しいですか、厚子ちゃん。
厚子わかるわ、なんとなく。やっぱり好きなんじゃない。
小室そう、概して汚い話とかＨな話とか、本当は女の方が好きなのよ。
佳子あっ、そう。
小室そうよ。
佳子そうかしらね。
小室そういうもんなんです。
佳子そうかもしれないわね。
小室しかしまあねぇ、結婚する前と結婚した後ってのはいろいろ変わりますよ。パンツ一丁でうちのなかを歩き回ったりね。
佳子小室さんでしょ。
小室失礼しました。えー、拓郎とお佳がですね、一緒に歌っている歌があります。それを聴いてみたいと思います。春の風が吹いていたら。

吉田拓郎・四角佳子「春の風が吹いていたら」
コマーシャル

小室そういうわけでですね、厚子ちゃん。
厚子はい
小室なんかあのほんとに現役を退いて、えー、一家の主婦としてですね、落ち着いていなきゃならないのに。
厚子なんか小室さんも負けてしまいそうね。
小室負けます。ぼくはあの拓郎・お佳の仲人ですよ、考えてみたら。今思い出しました。あなた、仲人に対してそういう態度はないだろ。もっとこのなんか、敬いなさい。
佳子そうですね、失礼しました。
小室気をつけて。しかし本当にありがとうございました。
佳子こちらこそどうも。
小室またちょっとこの暇ができたらね。
佳子ちょくちょく伺います。
小室そんなところで今夜もお相手は、
厚子中沢厚子と、
小室小室等。
厚子提供は……

小室：小室等、厚子：中沢厚子、佳子：吉田（四角）佳子